2022年7月 認知症サポート講習 – 理容店でのお客様への対応 –
講師 名古屋市守山区 西部いきいき支援センター
場所 名古屋市守山区 休日急病診療所 2階 大会議室
コロナ禍により久しぶりの開催となった講習会はあいにくの天気。台風も近づき、大雨の予報でしたがなんとか小雨にとどまり、今回は初めて守山区の休日診療所所の2階、大会議室での開催となりました。
認知症サポート講習は、2009年にも開催された為、13年ぶり2回目。参加者の皆様は「前回は親世代の為に聞いていたけど、今回は自分や配偶者の為に知っておこう。」と参加された方が大半でした。
はじめに認知症は“ひとごと”ではなく誰にでも起こりうる脳の病気である事や、85歳以上で約4割、95歳以上で約8割を占める身近な病気である事を学びました。
その後、理容店でよくある事例から対応方法を教えて頂きました。例えば予約を忘れていた常連のお客様の場合…。
約束の日時が近づいたら、確認の連絡を入れる事や、本人だけでなく同居する家族にも予定を知らせて協力してもらいましょう。
目的地にたどり着けないお客様には…。
いつもの道や知っているはずの場所が急にわからなくなることがあるので、予約時に来店が無い場合は早めに家族に連絡を入れましょう。家族は、道に迷った時の為に、持ち物に名前や連絡先を書いておきましょう。離れていても居場所がわかるGPS機能付きのスマートフォンの活用も有効です。
その他にも、「お金を払わない」「順番が待てない」「家に閉じこもる」などの具体例から理容店でのより良い対応を教えて頂きました。
最後に頂いたテキストより大切な心がまえをご紹介致します。
認知症の人への対応の心得 “3つの「ない」“
- 驚かせない
- 急がせない
- 自尊心を傷つけない
具体的な対応の7つのポイント
- まずは見守る
- 余裕を持って対応する
- 声をかけるときは1人で
- 後ろから声をかけない
- 相手に目線を合わせてやさしい口調で
- おだやかに、はっきりとした話し方で
- 相手の言葉に耳を傾けてゆっくり対応する
最後の質疑応答では、実際に訪問理容をしている組合員から「手早くやってあげよう」という意識から「ひとつひとつ工程を伝えながら声掛けをする」に改善した所、とてもスムーズにできた話やご来店時にお金を少なく払われてしまったり、逆にかなり多く払いすぎようとされるお客様の例などを話し合いました。
既に良い対応ができていたことを再確認できたり、これから認知症サポーターとしての心がまえがより一層深まったことからも、良い講習だったと感じました。